事務局活動報告
青木栄一先生をしのぶ会(2023年6月15日更新) NEW
交通地理学の大御所である青木栄一先生をしのんで日本鉄道保存協会、鉄道史学会、鉄道友の会、青木先生のお弟子さん他が発起人となり、5月13日(土)しのぶ会が開催されました。
「えべつ1/1会」の「日本鉄道保存協会登録記念フォーラム」(2022年11月13日)の開催(2023年4月24日更新)
日本鉄道保存協会では、江別市で『山田コレクション』を静態保存しております。
『山田コレクション』とは、鉄道愛好家として知る人ぞ知る山田建典さん(実業家・元江別市市議会議員)が、北海道の夕張、美唄、雄別等、多くの炭鉱等で活躍した蒸気機関車、客車、貨車など10数両をご自身の資金で取得し、1973年頃から保存しておりました。これらの車両は、全て近代化遺産として価値の高い鉄道遺産であります。
当協会では、縁あってこれらを取得し、2011年より保存し現在に至っております。目的は、山田建典さんの遺志の元、地元江別市で保存、管理、公開することにあります。振り返れば、㈶日本ナショナルトラストが当会の代表幹事団体であった時の2002年から、鉄道愛好家3名の紹介もあり、取得保存、公開に向けて山田さんと交渉、協議を重ねました。さらに当協会では、保存活用委員会(会長 角 幸博)を設け、調査を実施し検討を重ね、ヒダレンガ工場(現・EBRIエブリ)への移設展示も計画しましが、金銭面で壁に突き当たりました。
当協会では、江別市は勿論、関係先をたより北海道庁、小樽市、JR北海道等にご支援、ご協力のお願いに何度も伺いました。JR北海道からは函館本線高架化に伴い、移設展示やB6型の動態保存化などの話もでましたが、道は開けませんでした。しかし、時は流れ、近代化遺産、鉄道遺産は市民権を得始め、遂に江別市内の市民運動体「えべつ1/1会」に巡り合えたのです。この縁は、長年、歴代の江別市経済部長さんに状況報告やご挨拶を欠かさずに続けてきた成果でもあります。同部内には、山田コレクションを江別市の宝と信じて止まない方が多くいらしたのです。その方々が礎となり、会が発足し、当協会と力を合わせ、両輪で山田コレクションを後世に市民の宝として将来に亘り、伝え残そうと言う活動が始まったのです。
折しも、日本遺産や炭、鉄、港など、地域遺産を生かした観光まちづくりの流れが活発化しています。開始から約20年を経て、やっとみんなで力を合わせて活動する時期が来たのです。英国でナショナルトラストやシビックトラストの活動を学ぶ際、英国の識者は「歴史的遺産の保存はすぐに出来ない。20年、30年かかる」とご教示くださいました。まさにこの言葉どおりなのです。
これまで関わった白川郷合掌民家を始めとした伝統的建造物群(集落、町並み)も同じだった。なによりも市民が主役。そして行政、専門家、企業などがみんなで関わり、末永い保存、活用を目指すことが大切なのです。
『山田コレクション』が江別市だけでなく、日本の宝として光り輝くことを信じて事業を進めて参りましょう。格別のご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。
えべつ1/1会との正式な連携は、会長石田武史さん、事務局長川島雅一さんとの出会いと、5~6回に及ぶ打ち合わせ会を経て2022年5月31日に実現しました。その後、日本遺産~北の産業革命「炭鉄港」~プロジェクトを礎に江別の歴史を生かした観光まちづくりの一環として『山田コレクション』の保存、管理、公開を江別市内にて市民参加で行う計画を推進し始めたのです。
次に同会会員や関係者の見学会を8月26日に行い、歴史文化的価値の高い山田コレクションに触れていただきました。これを機に一気に地元江別市での保存、管理、公開に向けての機運が高まりしました。そして、2022年11月13日のフォーラム開催を迎えました。
えべつ1/1会と日本鉄道保存協会は力を合わせてこのプロジャクトを推進いたします。皆様のご支援、ご協力を心よりお待ち申し上げております。
鉄道開業150周年記念事業(2023年1月31日更新)
新橋ー横浜間に明治5年(1872)10月、我が国初の鉄道が開業して2022年で150周年を迎えました。
これを機に公益社団法人横浜歴史資産調査会(愛称・ヨコハマヘリテイジ)と日本鉄道保存協会は、力を合わせて記念事業に取り組みました。ヨコハマヘリテイジは、日本鉄道保存協会の代表幹事団体です。
数々の事業は8月30日から9月18日まで連携して行いました。ヨコハマヘリテイジでは鉄道開業150周年記念事業委員会を設置しました。関わったのは、ヨコハマヘリテイジ、日本鉄道保存協会、全国近代化遺産活用連絡協議会、横浜市都市デザイン室でした。
横浜都市発展記念館の鉄道150周年記念展示に協力、常設展示フロアーに横浜の鉄道遺産と、日本鉄道保存協会の会員団体の活動を紹介する展示を行ないました。また米山の個人コレクション、1870年製の双頭レール、1号機関車の製造プレート(交通博物館製作レプリカ)HOゲージの1号機関車と客車、初代京浜電車6450系を展示しました 。
なお、行いました事業内容は、ヘリテイジスタイル、横浜新聞を参考にしてください。
山田コレクションC11 1号が東武C11 123号として復活(2023年1月14日更新)
日本鉄道保存協会で静態保存している山田コレクションの中のC11 1号を東武鉄道に売却してから約4年、C11123号として復活しました。
令和4年7月18日から東武鬼怒川線でSL大樹として活躍しています。これで、東武鉄道はC11207、C11325、と3両体制で、地域活性化に取り組んでいる姿に感動です。
日本鉄道保存協会は裏方として復活劇に協力いたしました。
写真2枚目後方は、日本ナショナルトラスト鉄道サークルが東武鉄道に寄贈したヨ5000形。東武鉄道が約600万円をかけ、復元しました。
東武鉄道「大樹」用蒸気機関車C11123号の火入れ式に出席(2022年3月21日更新)
日本鉄道保存協会で保存している山田コレクションのC111号を東武鉄道に譲渡してから3年。2021年12月24日、遂に全面修理を終えて火入れ式を迎えました。
当日、午前10時30分、南栗橋SL検修庫には、関係者、マスコミ等約100名が集い、厳かに火入れ式の神事が行われました。
2022年4月の営業運転を目指し、最終整備が進められます。
2021年度日本鉄道保存協会総会を栗原市(宮城県)で開催決定
7月6日にくりでんミュージアムに総会打ち合わせにいきました。(2021年7月26日更新)
会員のみなさま暑中お見舞い申しあげます。
みなさまお元気でご活躍のことと存じます。
東京オリンピックが始まり、世の中少しは活気づいて参りましたが、まだまだ感染症拡大で晴れやかな気分にはなれません。いかがお過ごしでしょうか?
さて、2021年度の総会・見学会の場所・日程が決まりましたので下記のとおり、取り急ぎHPでご案内させていただきます。
開催地は宮城県栗原市です。開催予定でした2020年に感染症拡大のため、2021年に延期となっておりましたが、栗原市と力を合わせて鋭意、取り組んでまいります。
栗原市が運営する「くりでんミュージアム」は、廃止された栗原電鉄の若柳駅や構内、車両、機関工場他を丸ごと保存活用したアクティブなミュージアムです。現役当時を彷彿させる迫力ある空間が五感を揺さぶります。動態保存中の歴史的車両の乗車体験ほかたくさんの感動を体感できること請け合いです。
明るく、楽しい総会・見学会を行います。ぜひとも皆様、ご出席のほどよろしくお願いいたします。
日 時 2021年11月25日(木)〜26日(金)
内 容 11月25日(木)
総会、講演、シンポジウム、交流会
場所=東北新幹線くりこま高原駅前「エポカ21 くりはら交流プラザ」
11月26日(金)
見学会=くりでんミュージアム→栗電廃線跡の鉄道遺産色々→細倉鉱山ほか
*詳細は9月中旬にお送りいたします。また、あわせて会報を発行いたします。
第5回日本鉄道保存協会顧問会議が行われました(2020年3月9日更新)
2月18日(火)午後3時から横浜鉄道施設ミニ見学会(汽車道、象の鼻パーク転車台、横浜赤レンガ倉庫など)に続いて、泰生ビル会議室(ヨコハマヘリテイジと同じビル)にて行われました。
出席者は顧胃の花上嘉成、菅建彦、大島登志彦、辻 聡。幹事団体の小坂鉄道保存会・吉野幸裕氏、一般社団法人あしおトロッコ館・岡本憲之氏。事務局空からは米山淳ー、河合桃子、田中光一の計9名でした。
議題は、新体制の紹介、幹事会の運営方について、鉄道開業150周年(2022年)に向けてなどでした。
顧問会は今後幹事会として、東京か横浜で2〜3ヶ月に1回程度開催する事となりました。
撮影・文 田中光一 |
加悦SL広場を救おう(2020年3月17日更新)
日本鉄道保存協会の加盟団体である宮津海陸運輸㈱が運営する「加悦SL広場」が2020年3月31日で閉園となることが決まりました。これを受けて当会会員のNPO法人加悦鉄道保存会顧問の篠崎隆さんを介して、宮津海陸運輸㈱の依頼により日本鉄道保存協会事務局長米山淳一が1月14日と2月14日の2回、現地に向かいました。現地では「加悦SL広場」で保存されている歴史的車両の今後の保存活用について、宮津海陸運輸や京都府、与謝野町担当部局と話し合いました。
米山からは、加悦鉄道の歴史的車両群を加悦の町並み(国選定重要文化財)と蛭山古墳(国指定史跡)とリンクして保存・活用し地域活性化や観光振興の切り札にする方向を示しました。そのために国土交通省が行っている歴史的風致維持向上事業の導入を紹介し、市民、専門家、与謝野町、京都府、国等みんなが関わる仕組みを構築することを提案しました。
箱根登山電車103号が日本工業大学に寄贈(2020年2月23日更新)
2月7日(金)午前11時から日本工業大学で箱根登山電車のお披露目会が行われました。
100歳を優に超える車齢の103号が箱根登山電鉄から同大学に寄贈され、校内にある工業技術博物館前に静態保存展示された。当日は、晴天にも恵まれ関係者約50名が出席しました。日本鉄道保存協会からは、顧問花上嘉成、事務局長米山淳一が出席。歴史的車両である103号の雄姿に感動でありました。
校内には、すでに大井川鐵道から寄贈された2109が動態保存されており、歴史的車両が2両揃うことになりました。
ぜひ、皆様、訪れてみてください。
次回開催地、栗原市を打ち合わせで訪問しました(2019年12月21日更新)
2019年12月5日(木)日本鉄道保存協会の2020年度総会の開催地、宮城県栗原市を事務局の米山淳一、河合桃子、田中光一の3名で打ち合わせのために訪問。
当日は午後からの訪問でしたが、最初に栗原市役所の副市長室での副市長への挨拶、続いて別室で担当者との打ち合わせを行いました。
打ち合わせが終わると、エポカ21に向かいコンベンションホールの下見と打ち合わせ、そして再び車で栗駒山麓ジオパークビジターセンターを通り、細倉マインパークへ向かいます。時間が無かったため、ここでは細倉鉱山資料展示室しか見られませんでしたが、地元の方が製作した最盛時の姿を再現したジオラマ等を見学する事が出来ました。
最後にくりでんミュージアムを訪れることになりますが、冬で辺りはすっかり暗くなってしまいました。館内に入り、所長さんたちから詳しい説明を受けながら展示物を視察します。
今回の打ち合わせで、講演・シンポジウムの内容や見学先についての概要がかたまりました。